ある男-A MAN- レビュー
『愛したはずの夫は
まったくの別人だった。』
サスペンスかミステリーかなと思ったが、
予想していたものと違っていた。
謎はあるが、
少し話の流れが難しく、
紙に書いて整理したりした。
徐々に真実が明かされていくことで、
見たくもないものを見せられる、
胸をぐりぐりとえぐられるような感覚。
息苦しいー。
多種多様な生き方を選べるようになってきた現代社会。
しかし、
しかしこれは、
あまりに切なすぎる。
これを多様性として受け入れていいのだろうか。
疑問がわく。
が、しかし、
すぐに、疑問は時代という常識に流されてしまった。
今の日本では多少珍しいことかもしれない、ありえる話だ。どこかの誰かの日常なのかもしれない。
日常と感じてしまう自分にも怖くなった。
とある登場人物が私の過去と重なって、それにより、ダイレクトに感情が伝わったか、ふいに涙が出てしまった。
もしかしたら、
私も「ある男」になってかもしれない。
そうなったら、私は誰なのだろうか。
あなたはどう感じますか?